道具・持ち物

これさえ揃えれば安心!北アルプス初心者のための登山持ち物リスト

「北アルプスに挑戦してみたいけど、何を持っていけばいいんだろう?」 

「今持っている装備でも大丈夫かな?」 

初めて北アルプスを歩くときは、そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

 標高3,000m級の山々が連なる北アルプスは、息をのむような絶景が広がる一方で、
天気の急変や長時間の行動など、初めて体験することも多いはず。

北アルプスの登山は、持ち物の選び方ひとつで「安全性」「快適さ」が大きく変わります。

この記事では、

北アルプスデビューを目指す初心者の方が、安心して登山を楽しめるように

をわかりやすく紹介! 

最後まで読めば、「何を持っていけばいいのか?」
がバッチリわかるので、ぜひチェックしてみてください。

しっかり準備を整えて、憧れの北アルプスで素敵な思い出を作りましょう!


初めての北アルプス登山、何を持っていけばいいの?

登山での持ち物選びは「快適さ」と「安全性」に直結する、とても大事な準備の一つ。

特に北アルプスは低山と比べて、気象条件や行動時間が大きく異なります。

ここからは、北アルプス登山に必要なアイテムを、優先度をつけて紹介していきますね。


まずはこれだけ準備すればOK!北アルプス登山の基本の持ち物リスト

登山では荷物は自分で持ち歩くことが基本。

「絶対に必要なもの」「あると便利なもの」を分けて考え、自分の体力に合わせて何を持っていくかを選定することが大切です。

初心者の方でも迷わず準備できるように、優先順位をつけて整理していますので、ぜひ参考にしてくださいね!

まずは 「これだけは絶対に揃えておくべき持ち物」 をチェックしましょう!


1. 基本の装備

2. 安全のための持ち物

持ち物目的・機能ポイント
ヘッドライト+予備電池照明・手を使わずに周囲を照らすことが可能日帰りの遭難時に備えて必ず持つようにしましょう
地図・コンパス(+登山アプリ)道迷い防止紙地図+GPSアプリの併用がベスト
ファーストエイドキット応急処置ケガの処置以外にも、常備薬なども入れておくと安心。すぐに取り出せる位置に入れておくことが重要です。

3. 行動食・飲み物

持ち物目的・機能ポイント
十分な水(1.5~2L推奨)登山中に排出された水分の補給★『体重×行動時間×3.5』を目安に
例)体重70kgの人が7時間のルートを歩く場合
70(kg)×7(時間)×3.5=1,715(ml)
のどが渇いたと感じる前に飲む
行動食(ナッツ・エネルギーバー等)エネルギーの補給
シャリバテ防止
登山は常に体力を消費するため、こまめにエネルギー補給ができるものが理想
一気に食べてしまうと血糖値が急上昇して逆に疲れがでてしまいます

続いて、登山をより快適にするアイテムを紹介します!

1. 快適登山に

持ち物目的・機能ポイント
トレッキングポール転倒防止
脚の負担&疲労軽減
収納方式:コンパクトな折りたたみ式、使いやすい伸縮式
素材:軽さや吸収性が優れたカーボン製、耐久性やコスパに優れたアルミ製
扱いやすさや予算に応じて選びましょう!
予備の防寒着防寒寒がりな人はネックウォーマーや替え手袋があると安心です
虫除けスプレー虫刺され防止ブヨにかまれると2週間くらい痒みが続くことも。夏場は特に必須!

2. 登山の記録に

持ち物目的・機能ポイント
スマホ+モバイルバッテリー登山アプリの利用
緊急時の連絡
登山中は写真や地図アプリの使用で、充電の減りが早くなります。
いざという時に充電できるモバイルバッテリー常備しておきましょう
カメラ写真撮影最近はスマホもかなり画質がよくなっていますが、北アルプスの絶景をリアルに記録に残したい人にはやはりカメラがおすすめ

3.その他の便利アイテム

持ち物目的・機能ポイント
サングラス紫外線対策標高が高い北アルプスでは紫外線も強力!周囲の明るさによって色が変わる偏光レンズがおすすめ
日焼け止め紫外線対策晴れの日の北アルプスで日焼け止めを忘れると、焦げます(経験談w)
服装でも対応できますが顔などの細かい部分の日焼け対策にあると便利!
熊鈴クマとの遭遇防止状況によっては野生の熊とはち合わすことも。見た目も大事ですが、命を守るために大きな音がするタイプを選びましょう。
ハイドレーション水分補給がスムーズに毎回重たいザックを下ろさずに水分をとれるのが本当に楽です。こまめな水分補給を!

このリストを参考に、まずは 「絶対に必要なもの」から準備 していきましょう!

なぜこの装備が必要?北アルプスならではの持ち物とは

改めてリストを見ると結構な荷物になりますよね。
実際にザックに詰めてみると思っているよりも荷物がかさばって驚くこともしばしば。

「こんなに持っていく必要があるの?」という方に
なぜこれらが必要なのか?を詳しく解説していきます。

北アルプスは標高が高く、晴れていても突然雨や雷雨になることがよくあります。
標高が上がるにつれて気温も下がるため、体を守るための防寒・防水装備は特に重要です。

重ね着できる衣類(レイヤリング)
気温の変化に対応するため、脱ぎ着しやすい薄手の衣類を複数枚重ねるスタイルが理想的です。

長時間の行動に備える

北アルプスのルートは長く、標高差も大きいため、長時間の行動に備えた装備が必要です。

十分な水と食料
登山中のエネルギー消費は大きいため、予備も含めて準備しましょう。

下記のカロリー算出式を参考に行動食を検討してみてください!
「体重+荷物の重さ(kg)」×「行動時間(分)」×「0.16(カロリー)」

例えば、体重50㎏、ザックの重さが5㎏の人が6時間(360分)の山を歩く際の消費カロリーは下のようになります。
(50+5)kg × 360分 × 0.16カロリー = 3,168カロリー

ヘッドライト(+予備電池)
日没や早朝の行動や、もしものトラブルに備えて。
日帰りであっても、予定より遅れることを想定して必ず携帯するようにしましょう。

標高差に対応する

低山と一番の違いは標高です。
標高が高い場所で必要になってくる持ち物も、とても重要な役割を持ってるのでお忘れなく。

多彩な防寒着(フリース・軽量ダウン)
稜線にでると夏であっても10℃を下回る日もあります。休憩時は体温が一気に下がってしまうため、保温するためのフリースやダウンは必ず持っていくようにしましょう!

サングラス・日焼け止め
標高が上がるほど紫外線が強くなるため、肌や目の保護も重要です。

あれもこれも必要?登山初心者がやりがちな持ち物の失敗例

初めての登山では、「とにかくたくさん持っていけば安心!」と考えてしまいがちです。 しかし、実際に歩いてみると、

「荷物が重くてツライ…」

「使わないものばかりだった…」

ということも。 

ここでは、初心者が陥りがちな持ち物の失敗例を紹介していきます!

なんでもかんでも持ちすぎてしまう

「登山ガイドブックを丸ごと持ってきたら、ザックが重すぎて後悔…」

「不安で着替えを大量に持ってきたけど、実際にはほとんど使わなかった…」

慣れないうちは心配で、あれもこれも持って行きたくなりますよね。

ただ、登山の持ち物は「必要な分+α」に抑えるのが鉄則!
余計な荷物は行動の妨げにな、かえって大変になってしまうことがほとんどです。

② 行動食や水を忘れてしまう・足りなくなってしまう

「行動食をコンビニで買ったのに、車の中に置き忘れてしまった…(泣)」

「水は持ってきたけど、思ったよりも消費が激しく、途中で足りなくなった…」

登山では出発前の荷物チェックは必須です!
特に行動食や飲みものは登山のエネルギー源なので、しっかり準備をしておきましょう。 

③ 服装の選び方を間違える

「綿のシャツばかり持ってきたら、汗をかくたびに冷えてしまい、着替えが必要になった…」

「山頂は寒いと聞いていたけど、防寒着が足りずに震えながら休憩することに…」

登山ウェアは「速乾性」「防風・防寒性」のあるものを状況に応じて使い分けることが、快適さにつながります。
行動中は汗冷えを防ぐベースレイヤーを基本に、休憩中に簡単に羽織ることのできるジャケットやフリースも準備しておくと安心です。


北アルプスを安全かつ快適に歩くためには、必要な持ち物をしっかりと準備することが大切です。
事前にリストをチェックし、自分に合った装備で登山を楽しみましょう!

山小屋泊で必要な持ち物&快適に過ごすコツ

はじめての北アルプス登山は、山小屋泊を選ぶのもおすすめです。
北アルプスは標高が高く、ルートも長いため、1日で登頂・下山するのは体力的に大きな負担に。

山小屋に宿泊し行程を2日間に分けることで、1日の負担を軽減し、安全に登山を楽しむことができます。

また、山小屋泊ならではの楽しみもたくさん。
夕暮れ、満天の星空、モルゲンロート(朝焼け)など、日帰りでは味わえない絶景をじっくり満喫できるのも魅力のひとつです。

北アルプスの特別な時間を体験したいなら、山小屋泊も検討してみてはいかがでしょうか?

山小屋ステイを成功させるための絶対に持っていくべき持ち物とは?

山小屋泊では、寝泊まりに必要な持ち物をしっかり準備することが大切です。
日帰り登山とは違い、宿泊用のアイテムが増えるため、必要なものを厳選して持っていくことが重要になります。

山小屋泊に「絶対に必要なもの」と「あると便利なもの」をリストで紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

持ち物ポイント
寝巻き(長袖・長ズボン)汗をかいた後の臭いや汚れから解放されたい人に。
筆者は翌日の行動着や防寒着で代用することが多いです。
耳栓&アイマスク大部屋では他の登山者のいびきや物音が結構気になるものです。しっかりと睡眠を確保した人には必須
ヘッドライト+予備電池日帰りではもしもの際の必須アイテムですが、宿泊時はかなり役立ちます。
例)夜間・早朝のトイレやパッキング時の照明として。
※就寝時間は周囲の人にライトを向けないことがマナーです
タオル洗顔や汗拭きに。翌日も使えるように速乾性のタイプが便利
歯ブラシ・アウトドア用歯磨きスプレー山小屋では通常の歯磨き粉が使えないため、
自然環境に優しい専用のスプレーがあると口の中がスッキリします
現金(100円玉・小額紙幣)トイレの利用料や山小屋のサービスに必要なことも。
小屋によってはスマホの充電サービスもあります。
モバイルバッテリースマホの充電切れ対策に。特に写真をたくさん撮る人には必携アイテムです!
持ち物ポイント
軽量ダウンジャケット朝晩の冷え込みに備えて持っておくと安心。手のひらサイズになるコンパクトタイプがおすすめ。
サコッシュ or 小さなポーチ貴重品や小物をまとめておくのに便利です。
ウェットティッシュ山小屋にはシャワーがないため、サッと汗を拭きたいときに最適です。
汗拭きシートでも代用可能。
エネルギーバーや行動食夕食までの空腹対策や早朝出発時のエネルギー補給に。
食事時間以外でも軽食がとれる食堂や売店があるかも、事前にチェックしておくとよいですね。
軽量な読書用の本
or電子書籍
登山者同士の会話を楽しむのもよいですが、一人の時間もゆっくり過ごしたい人は軽めのものを持っていくと◎ 大自然の読書を体験するのも、山小屋ならではのいい過ごし方ですね。
スリッパor厚手の靴下無くても問題ないですが、足元を温めたり、山小屋内でリラックスしたいときに便利。

どんな服装で寝るのがベスト?山小屋での夜の過ごし方

山小屋泊では、快適に眠るための服装選びも重要なポイント。

標高の高い山小屋では夜間の気温が下がるため、
適切な服装を選ばないと寒さで寝つけなかったり、逆に厚着しすぎて寝苦しくなったりすることがあります。

山小屋の寝室は大部屋が一般的で、ほかの宿泊者と快適に過ごすためのマナーも大切です。
ここでは、山小屋泊で快適に過ごせる服装のポイントを紹介します!

快適に寝るための服装

服装ポイント
長袖シャツ+長ズボン寝具に直接肌が触れないようにすることで快適に過ごせます。
防寒の面でもできれば長袖・長ズボンで寝るようにしましょう。
薄手のフリース
or 軽量ダウン
寒がりの人は1枚持っておくと安心。
標高の高い山小屋では夜の冷え込みが厳しいことも多いです。
リラックスできるインナーウェア締め付けが強すぎないものを選ぶと快適。
登山用のメリノウール素材もおすすめ。
厚手の靴下足元が冷えやすい人は、防寒対策としてあると便利です。
ネックウォーマー朝晩の冷え込み対策として。
寒いと感じたら首元を温めると寝つきやすいと言われています。

できれば避けたい服装

服装ポイント
綿素材のTシャツ・短パン吸湿性が高いが、乾きにくいため汗冷えしやすい。寒さで寝苦しくなることも。
締め付けの強い衣類(タイトなレギンスなど)寝苦しさの原因になるため、リラックスできる服装を選ぶのが◎
登山で着ていた服のまま寝る汗や汚れがついたままの服はスッキリせず、快適に眠れない人もいます。
山小屋の布団を汚してしまうこともあるので、できれば他の服に着替えるのがマナーです。

山小屋泊で女性が気をつけるべきポイント

女性にとって初めての山小屋泊は、男性よりも不安に感じることが多いもの。
「どこで着替えればいい?」「プライバシーは確保できる?」「生理中でも大丈夫?」など、
事前に知っておけば安心できるポイントを押さえておきましょう!

山小屋は基本的に相部屋ですが、中には仕切りがあるタイプの山小屋もあるため、
プライバシーが気になる場合は事前に確認しておくのもおすすめです。

また、女性一人や女性グループで宿泊する場合、
山小屋のスタッフが配慮して女性同士がとなりになるよう案内してくれることもあります。
予約の際に伝えておくと、より安心して泊まれますので、ぜひ活用してみてください。

山小屋での着替えはどうする?

多くの登山者が泊まる山小屋の大部屋では、自分のために使えるスペースが限られています。
そのため、周囲に気を遣わずにスムーズに着替えられる工夫をしておくと安心です。

山小屋でのおススメ着替え技!5選

  • スポーツブラ+タンクトップなど、脱ぎ着しやすいインナーを活用
  • 長袖Tシャツやカーディガンを羽織りながら着替えると、人目が気になりにくい
  • 着替え用ポンチョを活用すると、相部屋でもストレスなく着替えられる
  • 山小屋によっては更衣室を設けている場合もあるので、事前に確認すると安心
  • どうしても個室で着替えたい場合は、トイレの空いている時間を見計らって短時間で済ませるのも一つの方法

🚻 トイレで着替える際のポイント
山小屋のトイレは利用できる数が限られています。
そのため、他の登山者の利用を妨げないよう、できるだけ短時間で済ませることが大切です。
また、空いている時間帯を見計らって使用すると、周囲に迷惑をかけずに着替えやすくなります。

山小屋でのスキンケア&リフレッシュ方法

山小屋にはお風呂やシャワーがないことがほとんどです。
そのため、スキンケアや汗の処理をどうするか?も気になるポイントですよね。

そんな状況でもしっかりと準備していけば、問題ありません!
山小屋でできるスキンケア方法をご紹介します。

山小屋でのスキンケア技!4選

  • 汗拭きシートを活用!(無香料&アルコールフリーのものがおすすめ)
  • 洗顔は「拭き取り化粧水」や「ミスト化粧水」を使う
  • 髪のベタつきが気になる人は「ドライシャンプー」を準備
  • 保湿効果の高いスキンケア用品を持参(乾燥対策が必須!)


生理中の山小屋泊、どう対応する?

もし登山の予定日と生理が重なると、

「このまま予定通り小屋に泊まっても大丈夫かな、、、」

と不安になる方も多いのではないでしょうか。

結論をいうと、体調的に問題なければ山小屋に泊まることは可能です。

山小屋にはゴミ箱がないことがほとんどなので、ナプキンやタンポンは使用後に持ち帰るのが基本です。

おすすめの方法としては、

  • 持ち帰り用の黒いジップ袋(防臭タイプ)を準備
  • トイレの回数を減らせる「月経カップ」や「吸水ショーツ」も選択肢に
  • ナプキンは少し多めに持っていくと安心
  • 携帯用ビデを持参すると清潔に保てる

などがあるので、普段使用しているものも併せて検討するようにしましょう。

北アルプスでの山小屋泊は、登山の負担を軽減しながら、
美しい景色や特別な体験を楽しめる魅力的な選択肢です。

事前に必要な持ち物をしっかり準備し、山小屋ならではのルールやマナーを理解しておくことで、より快適に過ごすことができます。

しっかり準備を整えて、北アルプスでの素晴らしい登山を楽しみましょう!

【季節別】北アルプス登山の服装&持ち物ガイド

北アルプスの山々は標高が高いため、季節によって気温の変化が激しいのが特徴です。
特に、標高3,000m付近では夏でも10℃を下回ることもあり、
どの時期に登るかで適した服装や装備が大きく変わります。

この章では、季節ごとの服装と持ち物のポイントを詳しく解説!
「7〜8月の夏山」「9月の秋登山」の2つの時期に分けて、
適切な装備を紹介していきます!

7〜8月の北アルプス登山、どんな服装がベスト?

北アルプスでも標高が低い登山口では30℃を超える暑さになる一方、稜線では肌寒さを感じることもあります。

そのため、暑さと寒さのどちらにも対応できる「レイヤリング(重ね着)」を使い分けることがとても重要になります。


レイヤリングとは?
ものすごく簡単に説明すると、快適な状況を保つために衣類で調整することです。
大きくは3種類に分けられており、それぞれの機能をうまく使い分けることで、
変化する状況の中でも安心して登山ができるようになるのです。

①汗を吸収し、外に逃がすことで体温を保つ「ベースレイヤー(肌着)」
②ベースレイヤーから受け取った水分を、保温しながらさらに外に逃がす「ミドルレイヤー(中間着)」
③雨や風を防ぎながらも、ミドルレイヤーからの水分だけ外に排出する「アウターレイヤー(防風・防寒着)」
◆参考(モンベル公式):https://www.montbell.jp/generalpage/disp.php?id=507

レイヤリングとは?
”モンベル公式HPから引用” 



まずは夏の北アルプスのレイヤリングと、あると助かる装備について詳しく解説していきます。

【基本の服装】夏の北アルプスのレイヤリング術

● 夏の登山は汗をよくかくため、速乾性・吸水性の高いポリエステルなどの化学繊維のものがおすすめ
● 夏場は薄手タイプをチョイス
● 半袖、長袖は好みに応じて。汗かきの人は半袖を選んで、寒く感じる際はミドルレイヤーやアウターレイヤーで調節しましょう

汗をかいても冷えにくい素材(化学繊維・ウールなど)を選ぶことが重要!
※綿素材は汗を吸うと乾きにくく、汗冷えの原因になるのでNGです

【暑さ対策】登山口〜中腹の服装ポイント

登山口から中腹にかけては、夏の暑さ対策が重要です。
特に以下のポイントに注意して服装を選びましょう。

日焼け・紫外線対策

  • つばの広い帽子(UVカット機能付き)
  • UVカット機能付きの長袖シャツ(通気性の良いもの)
  • 首元まで守れるネックゲイター
  • UVカットのアームカバー(半袖の場合)

汗対策

  • 汗をかいても素早く乾く速乾性インナー
  • 予備のインナーを1枚(休憩時に着替えると快適)
  • 汗ふきタオル(小さめサイズ)

夏の足元対策

  • トレッキングパンツ(ジップオフタイプが便利)
  • 吸汗速乾性のある登山用ソックス(予備1足)
  • 通気性と防水性を備えた登山靴

【寒さ対策】稜線・山頂での防寒装備

北アルプスの稜線や山頂では、夏でも気温が下がることがあります。
特に風が強い日は体感温度がさらに下がるため、以下の防寒対策を忘れずに。

推奨する防寒着

  • 軽量ダウンまたはフリースジャケット
  • 防風性の高いウインドシェル
  • 薄手の帽子やビーニー
  • 登山用グローブ(軍手は濡れると冷える&重たくなるためおススメしません)

突然の冷え込みに備えて

  • ネックウォーマー(首元を温めるだけでも体感温度が上がる)
  • 予備の靴下(濡れた靴下を交換すると足元が温かく)
  • 使い捨てカイロ(特に寒がりの方に)

【雨対策】夏山の天候急変に備える

夏の北アルプスは突然の雨や雷雨に見舞われることも。
天候の急変に備えた装備も忘れずに。

必須の雨具

  • 高機能レインウェア(防水・透湿・防風性性能のある上下セット)
  • ザックカバー
  • 防水スタッフバッグ(着替えや電子機器の保護に)

【注意】安価なポンチョは北アルプスでは不十分!強風で飛ばされたり破れたりする危険性があります。
必ず本格的なレインウェアを選びましょう。

7〜8月の北アルプス登山は、暑さと寒さの両方に対応できる装備を整えておくことが重要です。

しっかり準備を整えて、快適&安全な登山を楽しみましょう!

9月の北アルプス登山の服装【気温・装備のポイント】

9月の北アルプスは、日中は比較的過ごしやすいものの、朝晩は急激に冷え込むため服装の調整が重要です。

標高2,500mでは10℃以下、3,000mでは5℃を下回ることもあり、本格的な防寒対策が必要になることも。

紅葉が始まる人気の季節ですが、快適に登山ができるよう、
気温差と天候の変化にしっかり備えましょう!

【基本の服装】9月の北アルプスにおすすめのレイヤリング

● 長袖の保温性インナー(メリノウールなど)
● 汗冷え防止のため吸汗速乾性能の高いものを選ぶ
● 下半身用のインナータイツもあると安心

【9月特有の気温変化】朝晩の冷え込み対策

9月の北アルプスでは、朝晩の気温が大きく下がります。
特に標高3,000mでは5℃を下回ることも! 以下の防寒対策を忘れずに準備しましょう。

朝晩の防寒装備

  • ダウンジャケット(100〜200g程度の中厚手タイプ)またはフリース(中厚手)
  • ニット帽またはビーニー
  • 防寒用グローブ(薄手〜中厚手)

日中行動時の装備

  • ジップオフタイプのトレッキングパンツ
  • 脱ぎ着しやすいジップタイプの中間着
  • レイヤリングで調整できるように複数の薄手の服を準備

【9月の注意点】急な天候変化への備え

9月は好天時と悪天時の寒暖差が大きいため、以下の対策も必要です。

天候急変対策

  • 高性能レインウェア(夏より耐久性の高いものを)
  • 防風・防水グローブ
  • 防水スタッフバッグ(着替えや電子機器の保護に)
  • ゲイター(足首から靴を守る防水カバー)

9月下旬の北アルプスは、冬の訪れが早い年もしばしばあります。
3000m級の山では雪が降ることも珍しくありません。防寒対策は夏よりもしっかりと行いましょう!

 10月の北アルプス登山はレベルアップしてから

10月上旬の北アルプスは紅葉もまだ残る美しい季節ですが、
標高が高いエリアでは氷点下まで冷え込むこともあり、本格的な冬装備が必要になります。

特に標高2,500m以上では雪が降ることもあり、風が強い日は体感温度が氷点下になることも。

初心者の方にはかなりレベルが上がるので、

経験を重ねてから挑戦することをおすすめします。

少なくとも2,3回は山行を重ねて北アルプス特有の環境に慣れ、
安心して登山ができるようになったらぜひチャレンジしてみてください!

もっと身軽に歩こう!登山の持ち物を軽くする工夫

登山中、「荷物が重い…」と感じたことはありませんか?

特に北アルプスのような長いルートでは、余計な荷物を減らして軽くするだけで、歩きやすさも疲れにくさもグンとUP!

でも、「何を減らせばいいの?」と悩むこともありますよね。

ここからは安全を最優先しつつ、無駄を省いてスッキリとした装備にするコツを紹介します。

 

必要なものだけ持とう!「ミニマル登山」のコツ

登山経験が豊富な人ほど、荷物が少ないって知っていましたか?

それは、「本当に必要なもの」だけを持つように工夫しているから。

最小限の装備で、安全かつ快適に登山を楽しむスタイルを「ミニマル登山」といいます。
最近ではULハイクとも呼ばれてますよね。

荷物を減らせば、体の負担が減るだけでなく、登山中の景色や自然をよりじっくり楽しむ余裕も生まれます。

【基本の考え方】「マルチユース」で荷物を減らす

1つで何役もこなせるアイテムを選ぶ!

ジップオフパンツ
取り外し可能になっているので、暑い時は短パン、寒い時は長ズボンに調節できる

フリースジャケット
防寒着としてはもちろん、
休憩時のひざ掛けや
小屋泊の際の枕として使える

✅ 兼用できるものは極力兼用しよう!

山小屋泊の場合は荷物が増えると持ち運びが大変です。
おすすめの荷物削減方法としては、ボリュームの多い寝間着を持っていくことをやめ、
フリースやダウンなどの防寒着を兼用すること。

また、Tシャツは「着用1枚+予備1枚」に抑え、1日目の登山が終わった際に翌日の行動着に着替えてしまうのも
荷物を減らせる技の一つです。

【軽量化のコツ】持ち物選びの3つの基準

「あると便利なもの」「絶対に必要なもの」をしっかり区別しましょう。

山では「完璧な清潔さ」よりも「最低限の快適さ」を優先することが重要です。

分厚い本や宴会用のボトルワインなど、山で楽しむために持ってきたものが逆に辛い経験になってしまったら
元も子もありません。

外の景色の移り変わりを眺めたり、小屋で会った登山者たちと交流していると案外何もなくても楽しめるものですよ!

ここ数年でウルトラライト(UL)と呼ばれる軽量の登山用品がかなり増えてきました。
少し値段が高いものもありますが、同じ用途なら軽量なものを選ぶことで、より体の負担を減らすことができます。
私もULギアを使ってみましたが、荷物の持ち運びが本当に楽になります。

その他には下記のような方法もありますので、ぜひ自分なりの荷物軽量化の技を考えてみてくださいね。

・カメラのサイズを小さくする(思い切ってスマホで代用)
・タオルを手ぬぐいに変えてみる …etc

水は出発地点&水場の状況に合わせて適量を確保しておけばOK。
行程の全部を持つ必要はありません

食料はカロリー計算して過剰に持たず、化粧品や洗面用品は小分けにして最小限にすることも重要です。

📌 「不安だから」と余計に持つと、重さが疲れやケガにつながることも。

「安全に関わる装備は削らない」「生活用品は必要最小限に」が、身軽な登山のポイントです!

服装の工夫で荷物を減らす方法

登山の荷物の中で、意外と大きな割合を占めるのが「衣類」。

ちょっとした工夫で、荷物をグッとコンパクトにできますよ!

【軽量化の基本】服装選びの3原則

① 速乾性の高い素材を選ぶ!

化学繊維やメリノウールなら乾きやすく、少ない枚数でOK
綿素材は乾きにくいので避けるのがベスト
速乾性があれば、洗って翌日も使える(=持ち物が減る!)

② レイヤリング(重ね着)を活用!

気温に応じて脱ぎ着しやすい「薄手の服を重ねるスタイル」が◎
厚手の服1枚より、薄手の服を数枚持つほうが調整しやすい

③ 色を統一して着回しやすく!

黒・ネイビー・グレーなど落ち着いた色なら組み合わせ自由
汚れが目立ちにくい色を選ぶと、登山中の汚れもそれほど気になりません

【おすすめ軽量アイテム】コスパの良い軽量化のための投資術

登山装備は、一つ一つは小さくても積み重なると意外と重くなります。
「全部軽量化するのは大変…」と思うかもしれませんが、まずは負担が大きい衣類から軽量化を始めるのがコツですよ!

✅ 軽量化におすすめの衣類

  • ULダウンジャケット(100g前後の超軽量タイプ)→ 防寒着なのにコンパクト!
  • メリノウールのインナー(臭いにくく、少ない枚数でOK)→ 長期登山でも快適
  • 速乾タオル(通常タオルの1/10の重さで同等の吸水性)→ 軽くてすぐ乾く
  • 化学繊維のアンダーウェア(速乾性抜群)→ 汗をかいてもサラサラ

✅ 素材の選び方

  • 吸汗速乾性の高いポリエステル素材 → 登山用インナーに最適
  • 保温性と軽さを両立するダウン製品 → 厚手のものより、薄手を重ねるのが◎

📌 「高価な装備をいきなり揃える必要はありません。」
まずは「インナー」と「靴下」を登山専用のものに替えるだけでも、驚くほど快適になります。
特に、メリノウールのインナーや軽量ダウン は、一度使うと手放せなくなるアイテム。

登山専門ブランドのアウトレットやセールを活用するなどして、少しずつ買い足していくのがおすすめです!

バックパックの中身を整理!効率的なパッキング術

荷物が多くても、詰め方次第で背負いやすさは大きく変わります。

効率よく収納して、快適に歩けるようにしましょう!

【基本のパッキング】ザックの詰め方3つのルール

 ① 重いものは背中側・中央に!

水や食料など重量のあるものは、背中に近い位置にパッキングしましょう。

特に重いものをバックパックの外側や底に入れてしまうと重心が後ろに引っ張られて、
重たく感じる上に転倒のリスクが上がってしまいます。

② 使用頻度で収納場所を決める!

すぐに使いたいものはザックの上部 or 外ポケットに収納するのがおすすめです。

行動食やレインウェア、エマージェンシーキットなど、
登山中に定期的に出し入れしたり、緊急時に必要になったりするものは、
すぐに取り出せる場所に入れておくことで快適な登山につながります。

逆に、寝具や歯ブラシなど、山小屋で使うものはザックの底に入れても問題ありません。

③ スペースを無駄なく活用!

服やタオルは「畳んで立てる」と取り出しやすいです。

小さな衣類や小物類は小分けポーチで整理してすき間に入れるようにすると
デッドスペースが生じなくなり、ザック全体のバランスもよくなり重心が安定します。

【収納の工夫】パッキングを効率化するアイテム

荷物の軽量化も大切ですが、「どう収納するか?」も快適に歩くための大事なポイント!
ゴチャつきやすい登山道具をすっきり整理できるアイテムを活用しましょう。

✅ スタッフバッグの活用

  • 色分けした軽量スタッフバッグで分類管理 → どこに何があるか一目で分かる!
  • 防水スタッフバッグで雨対策(特に着替えや寝具)→ 濡れると困るものをしっかり保護
  • 圧縮バッグで嵩張る衣類をコンパクトに → 防寒着や予備の服もスリム収納

✅ 小分け容器の活用

  • 小さなプラボトルに日焼け止め・虫除けを小分け → 必要な分だけ持って荷物を減らす
  • ジップロックで食品や小物を整理 → 湿気や汚れから守りつつ、スムーズに取り出せる

📌 「登山中にバッグの中がゴチャゴチャ…」なんて経験ありませんか?
スタッフバッグやジップロックを上手に使うと、取り出しやすく、荷物の管理もラクになります!

ザック選び:身軽に歩くためのバックパック選択

✅ 適切なサイズを選ぼう!

日帰り登山:20〜30L

1泊2日の山小屋泊:30〜50L

2泊以上の縦走:50〜60L

✅ 軽量化につながるザックの選び方

なるべく「軽いモデル」を選びましょう。
実際に使うときのイメージをしてみると、無駄なポケットや機能が多すぎないシンプルな設計のもので十分な場合がほとんどです。

✅ 試着してフィット感をチェック!

荷物の重さ自体も大事ですが、体にフィットしているかもとても重要です。

自分に合ったザックを選ぶことで、肩・胸・腰の全身で重量を支えることができ、重たい荷物も驚くほど楽に背負えることができるようになります。

ウエストベルトやショルダーハーネスのフィット感、背面の長さが合っているかなど、実際にお店で背負ってみて購入することをおすすめします。


一度も試着していないザックをネットで購入することは、できれば避けたほうがよいですね。

大きすぎるザックを選ぶと、 つい心配になって余計なものを詰め込みがちになります。
日帰り・小屋泊・テント泊等、用途に合ったサイズを選ぶのが軽量化のコツですよ!

北アルプス登山を快適に楽しむためには、「必要な装備を見極めて、余計なものを持たない」 ことが大切。

安全装備は削らず、荷物をスリム化する工夫を取り入れることで、軽快なフットワークで絶景をより楽しむことができます!

まとめ|しっかり準備して北アルプス登山を楽しもう!

北アルプス登山を安全に楽しむためには、事前の計画はもちろん、
適切な装備や持ち物の軽量化が欠かせません。

今回お伝えしたことを実践すれば、必要な荷物を最小限の負担で持ち運べるようになり、
安心して登山を楽しめるようになるはずです!

ぜひ何度も読み返して参考にしてくださいね♪

● 初めての北アルプス登山には、まず「基本の持ち物」を揃え、安全第一の登山を
● 山小屋泊を活用すれば、体への負担を減らしつつ無理のない行程で楽しもう
● 季節に応じた服装選びをし、寒暖差や天候の変化に対応できる装備を準備しよう
● 使い回せるアイテムや軽量装備を活用すれば、登山の負担を軽減できる!

しっかり準備を整えれば、北アルプスの絶景を思う存分に楽しめます。
無理のない計画で、自分に合ったスタイルの登山を満喫しましょう!

北アルプスデビューにおススメのルートを知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてくださいね。

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